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最高裁判所第一小法廷 昭和25年(あ)1220号 決定

主文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理由

弁護人鈴木喜三郎の上告趣意一、二点について。

所論一点は、第一審の裁量に属する審理の範囲、程度を非難するに過ぎないものであるから、適法な上告理由とは認め難く、また、

同二点は、控訴趣意第一点を援用するというのであって、上告趣意書自体に毫もその趣意内容を示していないから、適法な上告趣意ではない。

被告人本人の上告趣意について。

所論は明らかに刑訴四〇五条所定の各事由に当らないし、また、同四一一条を適用すべきものとも認められない。

よって、同四一四条、三八六条一項三号、一八一条一項に従い裁判官全員一致の意見で主文のとおり決定する。

(裁判長裁判官 齋藤悠輔 裁判官 沢田竹治郎 裁判官 岩松三郎)

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